結婚式のトレンドの移り変わりは、社会情勢や時代の影響を強く受けると言われています。特に印象的だったのは“1980年代”。当時挙式された方、あるいは結婚式に参列した方は経験もあるかと思いますが、ここでちょっと時を戻し、当時を振り返ってみることにしましょう。
1981年に行われたダイアナ元妃のロイヤルウェディングは、それまで主流だった“神前式”から“教会式”に憧れを抱くもの、そして、彼女が身に着けていた8メートル近いロングトレーンや華やかなドレスは、世の女性たちが「理想の結婚式」を思い描くきっかけとなった出来事でした。ほどなくして、日本では80年代半ばからバブル時代へ。ここから一気に、「派手婚」が結婚式のトレンドを席巻!
有名芸能人カップルの結婚式がテレビ中継され、ミラーボールやレーザービーム、スモークの中をゴンドラで入場、天井につきそうなほど高いウェディングケーキの登場、鏡開きやシャンパンタワーで乾杯など、派手で遊び要素も含んだ演出が多く、こうしたシーンがテレビで放送されることで、一般の方の間にも派手婚が浸透。バブル景気も手伝って、豪華絢爛な結婚式が流行しました。
もちろん、ウェディングドレスも華やかなデザインが人気でした。露出は多くなく、首元をチュールやレースで覆い、大きなパフスリーブ、ボリュームあるプリンセスラインのドレス、ロングトレーンなど、ダイアナ元妃や芸能人のドレスを参考に選ぶ花嫁様も。さらに、お色直しは4~5回…といった花嫁様もたくさんいらっしゃったようです。
豪華で派手な結婚式に沸いた80年代後半。バブル景気が落ち着くと一転して、結婚式がミニマム化。派手婚に対して“地味婚”とも呼ばれていますが、90年代はミニマルウェディングが登場し、トレンドも大きく変わりました。
ウェディングケーキは、高さをなくした1段のケーキにフルーツをふんだんに使ったフレッシュケーキが定番となり、経済的な理由からご親族だけを招待する披露宴が好まれるようになりました。花嫁様のウェディングドレスは装飾が少ないシンプルなデザインが人気で、スレンダーなラインのドレスも登場。デコルテや背中が開いたキャミソールタイプが主流となり始めたのも90年代に入ってからでした。
流行がめぐり今まさに選ぶお客様が多い、少人数結婚式・ファミリーウェディングに似ているのも特徴です。
戦後から2000年に入るまで、日本における結婚式場の主流はホテル。そんな日本のウェディングに革命を起こすべく、アニヴェルセルが考えたのが、「おふたりのための貸切にできる会場」と「提供直前に作る出来立てのお料理」がそろう結婚式場でした。
例えば、英国ロンドンでは、川が流れる両岸に緑鮮やかに芝生の庭が広がり、大きな屋敷で開放的なパーティが開かれます。あるいは、ノルマンディーのドーヴィルという港町では、リゾート地に別荘が立ち並び、パリやロンドンを再現したミニチュアの街のような雰囲気があります。「そういった街のイメージならば、日本でもきっと美しく再現できるし、こういう場所で自由なスタイルの結婚式を提案できたらどんなに素敵だろう」─。これが、アニヴェルセルが作ったウエディングビレッジの発想の源です。
みなさんご存知の通り、ヨーロッパでは、チャペルを中心にひとつの街ができています。チャペルを中心に、いくつかのゲストハウスを建てるというスタイルはここが原点。ヨーロッパの街並みから感銘を受けて生まれた構想を具体的に固め、アニヴェルセルで最初のウエディングビレッジが誕生するまでに7年の歳月を要しました。
1997年3月、日本初となる一軒家貸切スタイルのゲストハウスとして、ルーデンス立川ウエディングビレッジ(現在は営業譲渡済)をオープン。ウエディングビレッジは、施設面が人気の理由として紹介されますが、一番大切なことは「どうすればおふたりが楽しめるか、ゲストがくつろげるか」ということ。そして、お客様のご要望の一つひとつが、ウエディングビレッジの成長に繋がってきました。
結婚式では、“当たり前”とされてきたことにも目を向けたこと。「ちょっと変えてみたい」というお客様のご要望と、「ちょっと変えてみよう」という私たちの試み。そのすべてが、ウエディングビレッジのサービス精神を築いてきたのです。
はじめてのウエディングビレッジオープンから数年。アニヴェルセル 表参道オープンに向けて、「愛がたくさんあふれ出るようなビルを作ろう」と “表参道プロジェクト”が始動。
アニヴェルセルの基盤は、結婚式だけでなく、結婚後にも寄り添う場所であること。結婚式や記念日のお祝いはもちろん、おふたりの出会いから恋愛、デート、プロポーズ、結婚準備、ドレス選び、二次会、新婚旅行、新生活、出産、育児と、あらゆるシーンにおいて、カップル1組1組の“人生の記念日をお祝いするモノ・コト”をテーマにビルを運営できないか…というのが、このプロジェクト発足のきっかけ。
そんな記念日をテーマに、1998年11月3日、トレンドの発信地・表参道にアニヴェルセル 表参道がオープンしました。
アニヴェルセルの由来となった、マルク・シャガールの絵画『アニヴェルセル』をこのプロジェクトの象徴としています。
日本もヨーロッパも元来、「家」という空間を使って結婚式を行ってきました。特にヨーロッパでは、郊外の自分のメゾン(邸宅)を式と宴に使って、お料理などでゲストをもてなすスタイルが主流。邸宅で結婚準備をし、ゲストを招いて、ゆるやかな時の流れを楽しめる挙式。さりげないように見えて、これに勝る贅沢はありません。これこそが、アニヴェルセルが目指した結婚式のスタイルなのです。
オープン当初の各フロアコンセプト「もてなし空間」「祝祭の空間」などに沿った内装は、現在のバンケットとは大きく異なる雰囲気でした。
1998年11月3日、アニヴェルセル 表参道がオープンしたこの日から数日間にわたり、フランスの画家マルク・シャガールの絵画72点を展示した『愛のシャガール・コレクション展』を開催しました。
「アニヴェルセル」という社名は、フランス語で“記念日”を意味し、シャガールの代表作『アニヴェルセル(記念日)』に由来しています。実は、この絵画誕生には、とても素敵なストーリーが…。
1915年7月7日、シャガール28歳の誕生日の“ある出来事”をきっかけに描かれた『アニヴェルセル』。宙にふわりと舞い上がりながらキスをしている男性がシャガール自身、そして、女性は恋人のベラ(ベラルーシュ)です。
当時、画家としてまだ無名だったシャガール。アトリエでひとり過ごしていると、おしゃれをしたベラが、手作りのケーキやバラの花束、いろいろな飾りのある織物など、素敵なプレゼントを手にやってきました。それは、恋人の誕生日を祝うためのサプライズ!この突然の祝福に、シャガールは体が天に舞い上がってしまうほど感激し、心を込めてベラにキス。そして、この時感じた喜びを永遠にこの世に残すため『アニヴェルセル』を完成させたと言われています。
この『アニヴェルセル』完成の18日後、ふたりは結婚。この絵はシャガールとベラの愛の象徴が記された作品になりました。戦時中、ある理由で彼らの手元から絵画が離れてしまうも、ふたりの大切な記念日を守るべく、シャガールは同じサイズ、同じ内容で、もう一度『アニヴェルセル』を描きます。そして、2枚目の『アニヴェルセル』は、シャガールとベラの手元で、最愛の作品として大切に守られてきました。
シャガールの『アニヴェルセル』は、アニヴェルセルが理想とする、最高の記念日あり方を象徴する作品となっています。
人生にはさまざまな記念日があります。そのなかでも、幸せにあふれた最高の記念日であり、永遠に輝き続ける「結婚式」。おふたりの大切な記念日のお手伝いをさせていただくために、アニヴェルセルは存在しているのです。
2011年1月、「パルティーレ」という名前を、全店舗「ANNIVERSAIRE(アニヴェルセル)」に統一し、ロゴも一新。ロゴのコンセプトは、「style」(格調)、「smart」(おしゃれ)、「refined」(洗練)を基調に、セレモニアスでフォーマルな空間を表現しています。
「ANNIVERSAIRE」は、ウェディングという人生最大の喜びに満ちた一日を、最高の演出と行き届いたホスピタリティで、唯一無二の大切な「記念日」を創りあげる場所。“記念日”という名を冠したことで、結婚式がご家族にとって、人生の喜びの節目(=記念日)を祝う、かけがえのない場所へと進化していくための新たな第一歩となりました。
アニヴェルセルを結婚式場に選ぶカップルのなかには、“ロイヤルブルー”のバージンロードを理由に挙げる声もあるほど、アニヴェルセルの象徴となっています。でも実は、全店舗「青」ではないことはご存知でしたか?
2011年1月、全店舗の名前を「ANNIVERSAIRE(アニヴェルセル)」 統一したタイミングで、ほかの店舗のバージンロードをロイヤルブルーに一新しましたが、アニヴェルセル 大宮とアニヴェルセル 東京ベイだけは、「白」(大理石)のままに。
理由は、お客様の声を一番近くで聞いてきた現場スタッフからの「真っ白なチャペルを残してほしい」という要望があったから。荘厳な雰囲気のチャペルが特徴のアニヴェルセルですが、アニヴェルセル 大宮とアニヴェルセル 東京ベイは、自然光がたっぷりと入る明るいチャペル。そのため、この2店舗だけは大理石の白いバージンロードを活かしたチャペルを残すことになりました。
2014年2月、みなとみらいの中心で青い空と広い海を一望できる、アニヴェルセル みなとみらい横浜がアニヴェルセルカフェ みなとみらい横浜と同時にオープン。国際貿易港として日本の近代化を牽引してきた横浜は、フランスはリヨンと国際姉妹都市として60年以上の歴史がある街。そこで“横濱フレンチモダン”をコンセプトに、花嫁様の憧れを叶える最高のロケーションの結婚式場を完成させました。
歴史は街が作り、街は人が作る。
先人の想いを受け継ぎ新しい街を作る、という心構えでみなとみらいの街並みに融合する外観にこだわりました。昼間は、クラシックとモダンを合わせ持ったレンガ調の色彩が、みなとみらいの街並みと調和させる。夜になると、建物内部からもれる温かな光と効果的なライトアップで、非日常空間が対岸から感じられる造りに。
みなとみらいの運河に向かって開かれたウェディングをイメージし、桜木町駅、日本丸メモリアルパーク、汽車道やプロムナード…と、どの角度から眺めてもメインステージに見えるようデザインされています。2つのチャペルから大階段に続く道は、ファッションショーにおけるランウェイのよう。行き交う人々が祝福してくれるページェントが、主役のおふたりをさらに輝かせてくれるはずです。
最大の特徴は、映画のようにロマンティックなウェディングを迎えられる「OCEAN VILLA(オーシャン ヴィラ)」、そして、洗練された大人のウェディングを実現する「FOREST MAISON(フォレスト メゾン)」から、好みのスタイルが選べること。フランス語で「別宅」という意味のVILLA(ヴィラ)、「家」という意味のMAISON(メゾン)が名付けられた2つのエリアそれぞれにチャペルがあり、バンケットは全部で7つ。
「OCEAN VILLA(オーシャン ヴィラ)」のバンケット、ひとつめの「VILLA RIAD(ヴィラ リヤド)」は、海辺に建つモロッコのリヤド(昔の邸宅を改装した宿泊施設)をイメージしたリゾート邸宅。「VILLA SWEET(ヴィラ スウィート)」は、プリンセスが住む高級アパルトマンをイメージしたロマンティックでスウィートな空間。「VILLA ORANGERY(ヴィラ オランジェリー)」は、まるでガーデンにいるような開放感とアンティーク調のインテリアが可愛い大人の隠れ家邸宅です。一方の「FOREST MAISON(フォレスト メゾン)」には4つのバンケットをご用意。オープンテラスと水辺のパーティスペースが楽しめる「THE TERRACE(ザ テラス)」、木目を基調にスタイリッシュに仕上げた大人がくつろげる高級邸宅の「THE CLUB(ザ クラブ)」。大人の女性の“かわいい”を詰め込んだジュエリー・スイートルーム「THE JEWEL(ザ ジュエル)」、そして、最上階ならではの眺望とプライベートな雰囲気を体験できるプレミアム・スイートルーム「THE PENTHOUSE(ザ ペントハウス)」。
ご夫婦の結婚記念日やご家族の誕生日などを登録しておくと、「結婚式から1,000日」などのお知らせをしてくれるリマインダー機能付き「記念日カレンダー」。いろいろな記念日や予定日を写真付きで管理できる便利な機能です。さらに、会員限定のセミナーに参加できたり、クーポンもゲットできたりとお得なサービスも。さらに、結婚前後で知っておきたい&気になる情報やアイデアをお届けする「omotteマガジン」には、結婚生活を充実させるノウハウも盛りだくさん!
おふたりが“いつでもかえってこられる場所”アニヴェルセルでお祝いができる「記念日レストラン」。各店舗で開催されるイベントはアプリ『omotte』で簡単に予約可能です。結婚後、お子様が産まれたらアニヴェルセル オリジナルデザイン(無料)の出生届や命名書をダウンロードして、ご家族で記念写真を。記念に残るベビーギフトとして、アニヴェルセル オリジナルジュエリーブランド『et TOUJOURS(エ トゥージュール)』もおすすめです。また、結婚式場をお探しのご友人には、アニヴェルセルで挙式したおふたりからスペシャルクーポン「PREMIUM GIFT」を。ご紹介したおふたりに、そしてご友人の両方にうれしいプレゼントも♪ アニクラ会員の特別なサービスを、おふたりの大切な記念日にぜひご活用ください。
2019年5月1日、元号が「令和」に変わり、令和元年となるこの年、令和婚ブームが到来! 総務省の発表によると、2019年の人口動態統計月報年計(概数)は、同年の婚姻件数が598,965組で、前年より12,484組プラスとなり、7年ぶりに婚姻数が増加しました。
結婚を決めるタイミングはカップルによってさまざま。入籍や結婚の日取りは、大安や友引、一粒万倍日などお日柄の良い日、あるいは記念となる年を選びたいというおふたりにとっても、新しい元号の始まりは最大の契機となったようです。